実証実験結果!バスターミナルの先進的警備システム
目次
バスターミナル等における先進的警備システム
実証実験結果とりまとめ
平成31年3月27日、国土交通省の自動車局安全政策課は、
つぎのとおりバスターミナル等における先進的警備システム実証実験結果とりまとめ を発出しました。
国土交通省では、不審人物や不審物を自動で検知できる「先進的警備システム」のバスターミナル等における導入に向けて実施した実証実験の結果をとりまとめました。今後、同システムの導入促進につなげて参ります。 |
国土交通省は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、バスターミナル等、不特定多数の人がが集まるソフトターゲットに対して、警戒強化を目指し、不審人物や不審物を自動で検知できる「先進的警備システム」のバスターミナル等における導入に向けて実施した実証実験の結果をとりまとめました。
1.実証実験の目的
先進的警備システム実証実験は、その導入効果を検証及び評価することによりバスターミナル等への同システムの導入促進を図ることを目的に実施しました。
2.実証実験の概要
実証実験の実施に当たり、学識経験者を含めた自動車分野に対するテロ対策検討会(以下「検討会」という。)を設置し、要求水準、募集要項、参加事業者の選定、実証実験結果の評価などの重要事項について、検討会の審議を経た上で進めました。
実証実験は、平成 30 年 12 月 17 日から 20 日までの間で、新宿南口交通ターミナル(バスタ新宿)の一部区域において、公募の上選定された事業者の協力により、バスターミナルで有効と思われた機能を中心に実施しました。
(別紙1)実証実験で実施した主な機能
なお、検討会において個人情報や技術情報などには特に配慮すべきとの提言があったため、それらに十分配慮した上で実験を行いました。
(別紙2)情報セキュリティへの対応
実験終了後、各事業者から報告された検証結果が検討会に報告されたことを受け、検討会により総評として取りまとめられました(「先進的整備システム実証実験検証結果の総評」平成 31 年 3(別紙3)先進的警備システム実証実験検証結果の総評車分野におけるテロ対策検討会(第3回))。
(別紙3参照)
実証実験で実施した主な機能
①不審人物の顔認証による検知・自動通報
実験用に予め登録する人物の通行を顔認証により検知する。
②不審物の置き去り検知・自動通報
一定時間放置された物体を検知する。
③不審行動の検知・自動通報
群衆の通常行動に対して異常な行動をとった人物を検知する。
④不審人物、不審行動者の自動追尾
不審人物や不審行動者を現場に設置するカメラで自動的に追尾する。
情報セキュリティへの対応
1.個人情報に配慮した実験
検討会における審議過程において、バスターミナル利用者など一般の方が映り込む映像を取り扱う実験となるため、個人情報に関する事項については特に配慮すべきとの提言をいただき、実証実験を進めるにあたり、「個人情報保護に関する基本指針(プライバシーポリシー)」を独自に定め、その目的や情報の安全管理措置などを明確化し、公表の上、実施されました。
2.技術情報に配慮した実験
検討会では、各参加事業者が持ち寄った技術には製品化されていないシステムも含まれていることを想定し、個人情報と同様に技術に対する機密保持についても配慮が必要との提言をいただきました。
実証実験を進めるにあたり、各参加事業者はもちろんのこと、検討会の各委員に至るまで情報を取り扱う関係者に対し、守秘義務の徹底を図りました。
また、検討会の資料についても、技術情報や警備情報を含む資料は全て非公開とされました。
3.バスターミナル等の利用者へ配慮した実験
実証実験を実施した新宿南口交通ターミナルにおいては、「実証実験実施中」を示すポスターを掲示し、「実験の目的」・「方法」・「プライバシーポリシー策定」等を多言語で表記するなど目に見える形で明確に示した上で実施しました。
先進的警備システム実証実験検証結果の総評
バスターミナル等の警戒強化に当たっては、利用者の流動性や利便性の低下を最小限に抑えつつ、不審人物・不審物を自動で検知することにより、テロの未然防止に効果があるシステムが求められています。
今回の実証実験により、参加した各事業者の先進的警備システムについて、不審人物・不審者を自動で検知する機能を有していること等が確認できました。
また、参加した事業者においては、実際のバスターミナル等で実験的に先進的警備システムを稼働させたことにより、バスターミナルの特性を把握することができたことから、今後の更なる性能向上に寄与するものと考えます。
本実証実験で得られた検証結果については、同システムの導入促進のため、今後有効に活用されることを期待しています。
以上、国土交通省のページより。