車輪脱落事故防止のための4つのポイント!(大型自動車等)
目次
大型自動車等の車輪脱落事故の防止
大型自動車等の車輪の脱落事故が増えています。
大型自動車等の車両台数に比べると少なく感じるかもしてませんが、
車輪脱落事故は大事故につながります。
平成30年4月の「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る連絡会」による「緊急対策」では、各種団体が速やかに以下の対策を実施しています。
(公社)全日本トラック協会 (公社)日本バス協会 (一社)全国自家用自動車協会 |
傘下会員の運送事業者・大型車ユーザーに対して、以下の事項を徹底。 ・日程に余裕を持った計画的な冬タイヤの交換の実施。 ・車輪脱落事故防止のための4つのポイントの実施について周知。 特に脱落の多い左後軸のタイヤについては重点的に点検を実施するよう啓発。 |
(一社)日本自動車整備振興会連合会全国タイヤ商工協同組合連合会 (一社)日本自動車タイヤ協会日本自動車車体整備協同組合連合会 (一社)日本自動車販売協会連合会全国石油商業組合連合会 |
傘下会員の事業者に対して、以下の事項を徹底。 ・インパクトレンチを用いてホイール・ナットを締付ける際は、締過ぎに注意し、最後にトルクレンチ等を使用して必ず規定トルクで締付け。 ・ホイール・ナットの規定トルクでの締付け及びホイールに適合したボルト及びナットの使用の実施。特に脱落の多い左後軸のタイヤについては重点的に実施。 ・入庫する大型車のユーザーに対して、車輪脱落事故防止のための4つのポイントについて周知。特に脱落の多い左後軸のタイヤについては徹底的に実施するよう啓発。 ・特にタイヤメーカーにおいては、自社製品の流通経路を活用し、タイヤ販売事業者に対してホイール ・ナットの規定トルクでの締付け及びホイールに適合したボルト及びナットの使用について周知。特に脱落の多い左後軸のタイヤについては重点的に点検を実施するよう啓発。 |
(一社)日本自動車工業会 (一社)日本自動車車体工業会日本自動車輸入組合 |
傘下会員の事業者に対して、以下の事項を徹底。 ・大型車ユーザーに対して、車輪脱落事故防止のための4つ のポイントの実施について周知。特に脱落の多い左後軸の タイヤについては重点的に点検を実施するよう啓発。 |
(一社)日本自動車機械工具協会 (一社)日本自動車機械器具工業会 (一社)自動車用品小売業協会 |
傘下会員の事業者に対して、以下の事項を徹底。 ・タイヤ脱着作業に使用する器具等を販売する際、その正し い使用方法について購入者へ説明。 |
それでも増加している車輪脱落事故
以上のことを周知・徹底しても、平成30年度(昨年4月~1月)に、関東運輸局管内の事業者において発生したホイール・ボルト折損やホイール・ナットの緩み等による大型自動車の車輪脱落事故件数は10件ありました。
これは、前年度の発生件数5件と比較して多い状況となっており、
一部では脱落したタイヤとの接触により負傷者も出ています。
この10件を見ると、
10月に3件、
12月以降に5件
発生しており、
事故原因は、
ホイール・ナットの締め付け不足2件、
タイヤ交換後の増し締め未実施3件、
日常(運行前)点検における確認不足4件、
スチールホイールにアルミホイール用ナットの使用1件
と推測されています。
また、平成14年~平成29年における月別車輪脱落事故統計によると、
冬期に集中して発生し、
特に2月の発生件数が最多となっていることから、
これからも予断を許さない状況です。
さらに、左後輪に脱輪が多いことから注意が必要です。
あらためて、同種事故を防止するため、
車輪脱落事故防止のための4つのポイント」の確実な実施の徹底を、
お願いいたします。
「車輪脱落事故防止のための4つのポイント」
1.ホイール・ナットの規定トルクでの確実な締め付け
2.タイヤ交換後、50~100km走行後の増締めの実施
3.日常(運行前)点検における確認
4.ホイールに適合したボルト及びナットの使用
※詳細については、関東運輸局のホームページをご覧ください。
→ http://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_gian/hoan/date/h30/index.html
※参考:
車輪脱落事故防止は正しい知識から
〜トラック・バスの正しい車輪の取扱い~
一般社団法人 日本自動車工業会
→ http://www.jama.or.jp/user/fall_off_wheel/car/index.html