JGAPを知ろう⑨ – B.経営資源の管理 18~20

18.機械・設備、運搬車両、収穫関連の容器・備品、包装資材、掃除道具、工具等の管理

18.1 機械・設備及び運搬車両の点検・整備・清掃・保管

重要事項

① 保有する機械・設備及び運搬車両のリストがある。
そのリストには設備・機械及び運搬車両に使用する電気、燃料等が明確になっている。

【機械・設備】
圃場、倉庫、農産物取扱い施設で使用するものを始め、電気、ガス、重油、圧縮空気、貯水槽等の関連設備・機器を含みます。

② 機械・設備及び運搬車両は、適期に必要な点検・整備・清掃を実施し、その記録を作成している。外部の整備サービスを利用している場合は、整備伝票等を保管している。

・農薬散布の前に農薬散布機のノズル、ホース、タンク及び接合部のチェックを行い、正確に散布できることを確認している。
・年1回以上トラクターの整備を整備工場に依頼している。
ことなどを、できれば記録しています。

③ 機械・設備及び運搬車両は、食品安全、労働安全及び盗難防止に配慮して保管している。

・農薬散布機と出荷用トラックは同じ場所に置かない。
・アタッチメントの昇降部を下げ、キーを抜いて保管している。
ことなどを、できれば記録しています。

18.2 検査機器・測定機器・選別装置及びその標準の管理

重要事項

商品検査、選別、計量及び工程の検証に使用する機器やその標準品(テストピース等)を一覧表に書き出し、それらが正確に測定・計量・選別できるように定期的に点検し記録している。

管理する対象には、秤及び標準品(テストピースや標準物質)等があります

商取引用の秤のように法令で定められている機器については、
法定検査・点検を実施する必要があります。

18.3 収穫や農産物取扱いに使用する容器・備品・包装資材の管理

重要事項

① 収穫工程及び農産物取扱い工程で使用する包装資材、収穫関連容器・備品及び農産物保管容器が劣化・損傷・汚染されていないか定期的に点検している

② 点検の結果、不具合を発見した場合には、修理・洗浄・交換等の対策を講じている。

③ 複数の包装資材を使用している場合、包装資材の誤使用・誤表記を防ぐ工夫をしている。

一連の作業は記録に残しておきましょう。

18.4 掃除道具及び洗浄剤・消毒剤の管理

重要事項

① 収穫工程及び農産物取扱い工程で使用する機械・設備、収穫関連容器・備品及び農産物保管容器を掃除する掃除道具は他の掃除道具と分けて使用して保管している。

② 掃除道具の劣化・損傷等により農産物が汚染されないように、掃除道具を定期的に点検して必要に応じて交換している。

③ 掃除道具は、使用後、所定の場所に衛生的に保管されている。

④ 掃除・消毒に使用する洗浄剤や消毒剤は、食品安全上の問題のないものを使用しており、所定の場所に安全に保管されている。

交換時、保管内容などは都度、記録に残しておきましょう。

18.5 機械油の使用

重要事項

収穫工程及び農産物取扱い工程で農産物と接触する可能性のある機械可動部へ注油する場合は食品安全に影響がないように対策を講じている。

例えば、食品機械用の潤滑油を使用している場合は、FDA(米国食品医薬品局)のNSF H-1規格(食品に偶発的に接触する可能性がある箇所に使用できる潤滑剤)、またはISO21469(食品機械用潤滑剤の製造に関する衛生要求事項を規定した国際規格)の認証等を確認するようにしましょう。

確認したら記録に残しましょう。

18.6 機械・設備の安全な使用

重要事項

① 機械・設備の使用に際しては、取扱説明書やメーカーの指導に従って使用している。

取扱説明書や機械に書かれている注意事項通りに使用する。
新たな機械を購入した場合には購入業者から操作方法等について十分な説明を受けてから使用する。
取扱説明書は紛失しないよう適切に保管する。

教育訓練にもなるので記録しておくこと。

② 安全性を損なう改造を実施していない。

例えば、整備効率を重視して、
本来あるべき安全カバーを外すことがないようにする。

このような内容も、教育訓練になるので記録に残しておくこと。

③ 購入時には機械・設備の安全性の評価を行っている。

購入時に型式検査合格証票や安全鑑定証票の有無を確認し、
台帳のようなものを作成し保管しておく。

※ 適合基準18は、使用したり所持、保管したりする場合のみが対象なので
「重要事項」になっています。

19.エネルギー等の管理、地球温暖化防止

19.1 燃料の保管管理

必須です。

① 燃料の保管場所は火気厳禁となっている。

② 燃料の保管場所には危険物表示がされている。

③ ガソリンの保管は、金属製容器を使用し、静電気による火災を防いでいる。

ガソリンは揺れにより静電気を蓄積しやすいため、地面に接するように保管する。保管容器を取り扱う前に地面に触れて人体の静電気を逃がす必要がある。

④ 燃料の保管場所には、消火設備・消火器が配置されている。

日本の場合、少量危険物(指定数量の1/5以上指定数量未満)を保管する場合には10型ABC消火器を設置するよう火災予防条例で定められている場合が多い。

⑤ 燃料もれがない。また、燃料もれに備えた対策が実施されて
いる。

例バルブのある機械設備は使用していない時にはバルブを閉じておく。
バルブのない機械(草刈り機等)などは、長期間使用しないときは燃料を抜いておく。また、燃料タンクには法令に基づき防油堤の設置をし、防油堤内の雨水を抜いた後はバルブを閉める。

19.2 温室効果ガス(CO2)の発生抑制及び省エネルギーの努力

重要事項

電気、ガス、重油、ガソリン、軽油、灯油等のエネルギー使用量を把握した上で、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の発生抑制と省エネルギーの努力をしている。

【CO2の発生を抑制する方法・例示】
・作業工程を見直し、作業効率を上げる。
・自然エネルギーへ切り替える(太陽光発電、風力発電等)。
・エネルギー効率の高い器材・機械を選択する(例えばLED照明への変更)。
・適切な温度管理をする。
・機械・器具の適切な点検整備により燃費を向上させる。
・不要な照明は消灯する。
・植物残渣や雑草などの野焼きをしないなど。

環境省のホームページでエネルギーごとの単位発熱量と排出係数が確認できるため、各エネルギーを二酸化炭素(CO2)に換算して計算することで、自分の使用している電気、ガス、重油、ガソリン、軽油、灯油等のエネルギーがど
れだけCO2を発生させているか確認することが可能であり、省エネ対応の基礎資料としてくだい。

しかし、どれもかなりの費用がかかります。
無理のない範囲、特にエネルギーを使いすぎない(省エネ)から考えてみてはいかがでしょうか。

20.廃棄物の管理及び資源の有効利用

20.1 廃棄物の保管・処理

必須です。

① 農場及び農産物取扱い施設で発生する廃棄物を把握し、その保管方法と処理方法を文書化している。農産物、資材類、さらには環境を汚染しないように保管し、処理をしている。

② 上記①の通り廃棄物を保管・処理している。
日本の場合、廃棄物は下記のことを守って処理する。

 ・行政の指導に従う。
 ・行政、農協に回収・処理サービスがあれば、それを利用する。
 ・産業廃棄物の処理記録として「産業廃棄物管理票(マニフェスト)」
  または農協等への「廃棄物処理の委任状」がある。
 ・紙の空容器は事業系一般廃棄物として処理する。
 ・使用済み農業資材を野焼き、放置、埋め立てしない。
 ・廃棄物の容器は内容物が漏れないようになっている。
 ・圃場や施設に、ねずみや虫等を引き寄せない場所に廃棄物を保管
  している。

農薬の空容器は下記のことを守って保管する。

 ・空容器の処理と保管はラベルの指示に従う。
 ・容器内の農薬は使い切っている。
 ・空容器は他の目的に使用しない。

保管や処理については、記録を残しておきましょう。

20.3 整理・整頓・清掃

必須です。

圃場、倉庫、農産物取扱い施設及びその敷地内が整理・整頓・清掃されており、廃棄物の散乱がない。
使わない機械・道具、廃棄物を栽培中の圃場や施設その周辺に放置しない。

当たり前のことですが、翌日も使う道具などは放置しがちです。
注意しましょう。

 

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