JGAPを知ろう⑤ – 適合基準 A.経営の基本9~10

目次

9.苦情・異常・ルール違反への対応

9.1商品に関する苦情・異常への対応
9.1.1 商品に関する苦情・異常への対応手順

必須です

商品に関する苦情・異常が発生した場合の対応について、管理手順を文書化しておきます。
管理手順には、次の項目が明確になっていなければなりません。

①商品に関する苦情や異常の発生時における商品管理の責任者への連絡
②状況及び影響の把握(商品回収の必要性の判断を含む)
③応急対応(影響がある出荷先及び関係機関への連絡・相談・公表、商品回収、不適合品の処置等を含む)
④原因追及
⑤是正処置
⑥法令違反があった場合のJGAP審査・認証機関への報告

【商品に関する苦情・異常とは】
・顧客からの商品に対する苦情
・農場内部の環境異常等が商品に影響を及ぼす状況の発見(例えば、洗浄水が汚染された、天井の蛍光灯が割れて 飛散し農産物に混入した等)
・農場内部でのルール違反が商品に影響を及ぼす状況の発見 (例えば、農薬の希釈倍数を誤って濃くしてしまった等)

9.1.2 商品に関する苦情・異常への対応

必須です

商品に関係する苦情・異常が発生した場合には、
管理点9.1.1の管理手順に従って対応したことが記録でわかります。

9.2農場のルール違反への対応
9.2.1 農場のルール違反への対応手順

必須です。

JGAPに関する農場のルール違反が発生した場合の対応について、
管理手順を文書化していること。

管理手順では次の項目が明確になっている。

①状況及び影響の把握
②応急対応(影響がある出荷先及び関係機関への連絡・相談・公表等を含む)
③原因追及
④是正処置
⑤総合規則に関するルール違反があった場合のJGAP審査・認証機関への報告

【農場のルール違反とは】
・近隣者の苦情により発覚した騒音、悪臭等・労働安全事故やけがの発生
・燃料タンクからの燃料漏れ等・セクシャルハラスメント、パワーハラスメント等・JGAPマークの使用方法の違反等

9.2.2 農場のルール違反への対応

必須です。

農場のルール違反が発生した場合には、
管理点9.2.1の手順に従って対応したことが記録でわかるようにします。

10.識別とトレーサビリティ

10.1トレーサビリティ
10.1.1 商品への表示

必須です。

出荷する商品、送り状、納品書等に次の項目を表示します。

①農場名
②名称
③原産地

10.1.2 出荷記録

必須です。

出荷した商品の出荷と収穫のつながりがわかる出荷の記録を残しておきます。
記録には、次の内容を含まなければなりません。

①出荷先・販売先
②出荷日
③品名
④出荷数量
⑤収穫ロットまたは収穫ロットと結びついている保管ロット

10.1.3 収穫記録

必須です。

収穫の履歴として、次の内容を記録しておきます。

①収穫ロット(収穫ロットには例えば収穫日、収穫圃場番号等)
②品名
③収穫日
④収穫数量
⑤収穫した圃場

10.2 他農場の農産物の取扱い

必須です。

①他農場の農産物を取り扱っている場合、生産した農場ごとの識別管理と他農場の農産物の意図しない混入を防止する対策ができており、記録から確認できる。

【意図しない混入の例示】
認証農産物にそうでない農産物が混入する場合、
自分の農産物に受託した農産物が混入する場合などがある。
対策としては、

・保管場所を分ける。
・農産物に農場名を明記した表示をする。
・混入防止のために異なる農場の農産物に切り替えるたびに清掃を行う。

などがある。

② 他農場の農産物を販売する場合は、
生産した農場の情報について、
販売先に誤解を与えるような表示をしていないことが重要です。

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