沈丁花の香りがしてきたよ
沈丁花の花が香ってきます。
秋の金木犀と同じように、季節の変わり目をはっきりと伝えてくれます。
沈丁花は春。
その香りは、体調にも変化をもたらします。
不思議と元気のエネルギーが湧いてくるのです。
私は寒がりなので、防寒を徹底しています。
でも、沈丁花の香りがするようになると、
防寒着が必要なくなるほど身体が寒さに強くなる感じがします。
もう、コートやセーターも必要ありません。
ただただ、春の暖かい日を待つだけです。
衣類って案外、重量がありますよね。
一度、計ってみてください。
厚着をしていたら、それだけ身体にのっけているんです。
コートを脱いで身軽になったら、
身体も気持ちもずいぶんと身軽で爽快です。
さて、
沈丁花の花言葉は、「栄光」「勝利」。
花はあんなに小さくて可愛いのに。花言葉はかっこいい☆
実は、「不死」「不滅」という花言葉もあります。
そういうところから、花言葉の由来がちょっと気になります。
沈丁花の花の英名は「Daphne odora」「Winter daphbe」。
どうやら「Daphne」という単語に意味がありそうです。
調べてみると「「Daphne」は、
ギリシャ神話に出てくる「女神ダフネ」のこと。
女神エロスが弓矢で遊んでいるところを、
アポロンがからかったことに怒って、2本の矢を放ちました。
1本目の矢は鉛でできていて「恋を拒絶する効果」があります。
2本目の矢は金でできていて「恋に落ちる効果」があります。
このうち鉛の矢が女神ダフネに当たってしまったのです。
アポロンはダフネに恋をしますが、ダフネは拒否し続けるさだめ。
ダフネはお父さんに自分の姿を変えるように願い、
月桂樹の葉に姿を変えることになりました。
これを知ったアポロンは嘆き、
月桂樹の葉を冠にしてかぶるようになったとか。
また、ローマ神話にもお話があります。
古代ローマでは戦に勝利すると、
将軍が月桂樹の枝を主神ユピテルに納める習慣があり、
このことから勝利→月桂樹→栄光→月桂樹に似ている沈丁花となったのかも。
多少、無理がありますが、そこは神話ということで。
それでも沈丁花がロマンティックな花でもあることには変わりがありません。
また、沈丁花は1年中、葉は緑色をしている常緑植物です。
ですから、枯れない葉→不滅、不死、永遠、不老長寿との花言葉も納得できます。
沈丁花は3大香木とも言われています。
3大香木は沈丁花のほか梔子(クチナシ)と金木犀です。
これらの花が咲いている時期には、
香りとともに、いろいろな思いでがよみがえってきます。
良い思い出は良いままに、
切ない思い出は、切なさを優しく覆ってくれる気がするのです。
本当に優しい香りです。
実に120ほどの香りに成分があるようです。
香りはよいのですが、
あまり触れることはオススメしません。
花以外の樹皮、根、果実、樹液にはけっこうな「毒」が含まれています。
まさか誤飲する人はいないと思いますが、
素手で触れるときにはご注意ください。
あと、もう少しの期間、
桜までの期間は、沈丁花の香りを楽しみます。