東京オリンピック・パラリンピックにおけるGAPの位置づけ

東京オリンピック・パラリンピックでの食事の提供

東京オリンピック・パラリンピックでの食材の提供はどうなるのでしょうか。

2019年1月29日発表の内閣官房、東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局参事官の勝野美江氏の資料によりますと、「持続可能性に配慮した食材調達基準」が策定されています。

オリンピック・パラリンピック競技大会における飲食の提供場所その対象は、

各競技会場  選手及び選手団、各競技連盟、VIP、観客、スタッフ
選手村  選手及び選手団
メディアセンター  各国メディア
ホスピタリティセンター  スポンサー、スポンサーゲスト、IOC …etc

などが想定されています。

先のロンドン大会では、大会全体で約1500万食、そのうち選手村では200万食。そのピーク時には30分で1万食が必要だったようです。

提供するメニューは、栄養面、安全衛生面に配慮し、主要成分の表示をしなくてはなりません。
また、各国さまざまな料理と宗教や食習慣へ対応、ドーピングコントロールへの配慮も必要です。

ちなみに提供はケータリング事業者が行います。

持続可能性に配慮した食材調達基準の概要

農産物は、

 ① 食材の安全を確保
 ② 周辺環境や生態系と調和のとれた農業生産活動を確保
 ③ 作業者の労働安全を確保、

の要件が必要で、畜産物は上記①~③に加えて、

 ④ 快適性に配慮した家畜の飼育管理

の要件が必要になります。

これらの要件を満たすことを、

 ア ASIAGAP、GLOBALG.A.P.など組織委員会が認める認証スキーム
 イ 「農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン」

のいずれかに準拠したGAPに基づき生産され、都道府県等公的機関による第三者の確認のいずれかにより認められなければなりません。

GAPにない水産物は?

一方で、水産物については、

① 漁獲又は生産が、FAOの「責任ある漁業のための行動規範」や漁業関係法令等に照らして、適切に行われていること。
② 【天然水産物】科学的な情報を踏まえ、計画的に水産資源の管理が行われ、生態系の保全に配慮されている漁業によって漁獲されていること。
③ 【養殖水産物】科学的な情報を踏まえ、計画的な漁場環境の維持・改善により生態系の保全に配慮するとともに、食材の安全を確保するための適切な措置が講じられている養殖業によって生産されていること。
④ 作業者の労働安全を確保するため、漁獲又は生産に当たり、関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること。

の要件が必要になります。

海外産で、上記要件の①~④の確認が困難な場合は、組織委員会が認める持続可能性に資する取組に基づき漁獲または生産され、トレーサビリティが確保されているものを優先、つまり国産を優先的に選択します。

これら①~④を満たすことを、

ア MEL、MSC、AEL、ASC、FAOのガイドラインに準拠したものとして組織委員会が認める認証スキーム
イ 資源管理に関する計画であって、行政機関による確認を受けたものに基づいて行われている漁業かつ要件④について確認
ウ 漁場環境の維持・改善に関する計画であって、行政機関による確認を受けたものにより管理されている養殖かつ要件④について確認
エ 認証取得を目指した改善計画によるものを含め、要件①~④を満たすことを確認

していることを認められなければなりません。

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